『作文嫌いの子どもに3日で読書感想文を書かせる方法』
作文嫌いや勉強が苦手な子どもは、「見る・読み取る・感じる・思い出す・結びつける・表現する・変換する・書く」の中のいくつかの作業で、困難さを抱えている可能性があります。
困難な作業については親が手助けをし、子ども自身も工夫をする必要があります。
本書では、筆者が21年間の編集者生活で培った「他人に文章を書いてもらう技術」と、現在フリーライターとして使っている「既定の文字数で原稿を仕上げる技術」を紹介します。
子どもたちが成長し、社会人になったときに求められるのは、正解を素早く答える「正解力」ではありません。
さまざまなデータを結び付けて、オリジナルの視点で新しい手法を作り出す能力。つまりインプット・アウトプットを行う「作文力」です。
パソコンに1冊の本を全文入力しても、読書感想文を出力することはできません。読書感想文などの作文は、パソコンに取って代わられることのない、人間にしかできない作業なのです。
作文力を養うための第一歩として、親子で読書感想文に取り組んでもらえればと思います。
■目次
はじめに 2
パート1 お父さん・お母さんが最高のコーチ 13
一人ひとりの子どもに合わせて作業を進める必要がある 14
「作文力」は美文ではなく自分自身を表現した文章を作る力 18
□我が家の場合 同じ4年生でも人それぞれ 24
パート2 子ども任せにしない 27
「まずは自分でやりなさい」が作文嫌いをこじらせる 28
子どもによって苦手な作業は異なる 31
子どもが苦手としている作業のチェックポイント 40
電子機器やサービスを活用する 45
□我が家の場合 5行で息子の動きが止まった! 49
パート3 親が子どもに3日で読書感想文を書かせるスケジュール 51
子どもが迷わないように親はガイドする 52
書き始める前に準備! 読書感想文を書くために必要な物 53
親子で最初に確認! 読書感想文を書く手順 55
親が子どもに3日で読書感想文を書かせるスケジュールのモデル 59
パート4 「書きたいことが頭から浮かんでくる」状態になるまで準備をさせる 61
【本の選び方】子どもがすでに興味を持っているテーマの本を選ぶ 62
□我が家の場合 過去に読んだことのある本を選択 68
【本の読み方】一見面倒な「3ステップ読み」が実は早道 70
□我が家の場合 付箋の貼り方を母親が実演 74
【メモの取り方】大きな紙に縦書きでメモを取らせる 76
【感想の引き出し方】「感動した」「すごい」は別の言葉に変換させる 78
□我が家の場合 絵を描きながら場面を把握 81
パート5 「ぼく(私)」を主語にしてオチを考えさせる 85
子ども自身に引き付けた文が読書感想文のオチになる 86
オチを引き出すために作者や主人公について子どもに質問する 88
オチを考え始めて15分で休憩を入れる 90
□我が家の場合 「僕は作者みたいになりたくない」がオチ 91
パート6 形を整えて下書きをさせる 93
既定の文字数どおりに書くための構成を作る 94
書き出しはシンプルにして前向きな言葉も付け加える 98
下書きは原稿用紙に書かなくてもかまわない 104
書き直しで作文のルールを身に着けよう 106
□我が家の場合 下書きは3回行った 111
パート7 清書させる 113
清書が終わるまで親が付き添う 114
□我が家の場合 失敗させないようにつきっきり 120
おわりに 122
版型:ソフトカバー B6
ページ数:128ページ
定価:本体1000円+税
発売日:2017年7月11日
ISBN:978-4-9909011-2-7